第8回 多角的な事業ポートフォリオ構築による戦略的な 「エアトリ経済圏」の強化 -- 株式会社エアトリ
更新日:9月29日

「One Asiaアジア黄金期におけるリーディングカンパニーになる」という企業理念のもと、エアトリ旅行事業をはじめ、ITオフショア開発事業、訪日旅行事業/Wi-Fiレンタル事業、メディア事業、投資事業(エアトリCVC)の5事業を展開する株式会社エアトリ(証券コード:6191 東証プライム)。
同社が展開する総合旅行プラットフォーム「エアトリ」のホテル予約ページでは、TrustYouが提供する旅行者のクチコミデータをご活用いただいています。
今回は、エアトリグループの事業展開や成長戦略、旅行予約におけるユーザー行動の変化、そして「エアトリ」サイトにおけるクチコミデータの活用について、エアトリご担当者様にお話を伺いました。
エアトリグループの事業展開と強みについて教えてください。
弊社は、エアトリ旅行事業を起点として、現在は5つの事業を展開しています。
中でも特徴的なのが、2016年から開始した投資事業「エアトリCVC」です。これまで幅広い領域の企業への投資を行い、投資先企業との連携を通じて「エアトリ経済圏」の拡大を目指してきました。
また、エアトリ旅行事業を通じて培ってきたマーケティングやシステム開発、IT×旅行に関するノウハウやアセットを、他の事業領域にも応用しています。
例えば、メディア事業を担うまぐまぐや、ITオフショア開発事業におけるベトナムの開発拠点など、これまで培ってきた事業基盤を活用しながら、事業ポートフォリオの分散・再構築を進めてきました。
コロナ禍を経て、旅行予約におけるユーザー行動にはどのような変化がありましたか?
コロナ前は、「エアトリ」サイトにおけるオーガニック流入による粗利益の向上を重要なKPIの一つに位置づけ、多方面へのブランディング投資を行いながら、広告費率の低減にも取り組んでいました。
同時に、サイトを日々改善し、ユーザビリティを高めることにも注力していました。
コロナ禍に入って旅行収益が大きく落ち込む中では、グループ全体でコスト削減を進め、収益構造を見直しました。また、成長戦略「エアトリ “リ・スタート”」を掲げ、事業ポートフォリオの分散・再構築にも取り組みました。
旅行需要やユーザーの行動が大きく変化する中で、状況に応じて事業やサービスのあり方を柔軟に見直していくことが重要だと考えています。
現在、エアトリ旅行事業ではどのような取り組みに注力されていますか?
エアトリ旅行事業は、弊社のビジネスの起点となるコア事業です。
今後もマーケティング投資を行いながら、「エアトリ」のブランド力を高め、旅行需要の回復・拡大を取り込んでいくことを目指しています。
また、旅行者のニーズが多様化する中で、サイトのUI/UX改善や商品力の強化にも継続的に取り組んでいます。
弊社では、航空券に加えて、宿泊施設との自由な組み合わせによるダイナミック・パッケージも提供しています。お客様の需要に応じて商品ラインナップを強化し、より多様な旅行ニーズに応えられるサービスを目指しています。
「エアトリ」サイトでは、ユーザーの反応をどのようにサービス改善に活用されていますか?
「エアトリ」サイトの改善では、最初から理想的なUIを設計するのではなく、複数のパターンを設計した上でテストマーケティングを実施し、実際のお客様の反応を確認しながら改善していくアプローチを取っています。
実際にサービスを利用されるお客様の反応を捉え、その結果をもとにサイトやサービスのあるべき姿を検討していくことを重視しています。
旅行者のニーズは日々変化しているため、継続的に検証と改善を繰り返していくことが重要だと考えています。
TrustYouのクチコミデータは、「エアトリ」サイトでどのように活用されていますか?
旅行業界では、ユーザーデータから得られる情報を自社サイトやサービスに反映することが重要になっています。一方で、どの情報が有用なのか、それをどのように活用すればよいのかを判断することは、簡単ではありません。
「エアトリ」サイトでは、TrustYouから実際にホテルに宿泊されたお客様の声を集約したクチコミデータを取り込んでいます。
クチコミをサイトに導入した後、ホテル予約におけるCVR(コンバージョン率)の向上が見られたことから、クチコミが旅行者の予約・購入において重要な情報の一つであることを改めて認識しました。
それ以降、クチコミを予約・購入につながる重要な情報として、積極的にサイト内へ取り入れています。
旅行者にとって、ホテルのクチコミはどのような情報になっていると感じますか?
「エアトリ」サイト上でのお客様の行動を見ていると、宿泊したいホテルのクチコミを確認した上で予約・購入することが一般的になってきていると感じています。
旅行者にとって、ホテルの設備や料金などの基本情報だけでなく、実際に宿泊した方の声もホテルを選ぶ際の重要な判断材料になっています。
また、一つひとつの感想や意見を見るだけでなく、それらを集約したときにどのような傾向が見えるのかを把握することも重要です。
例えば、同じようなご意見やご指摘を頻繁に受けている部分があれば、そこがサービス改善のヒントになる可能性があります。改善後にも新たな意見を確認することで、改善の効果を検証することもできます。
今後、旅行者の声やクチコミをどのように活用していきたいですか?
旅行者のニーズは今後も変化し続けていくと考えています。
そのため、実際のお客様から寄せられる声を継続的に確認し、その傾向をサービスやサイトの改善につなげていくことが重要です。
「エアトリ」では、今後もお客様の需要を起点として、サイトのUI/UXや商品ラインナップを改善し、より多様化する旅行者のニーズに応えられるサービスを目指していきます。
クチコミについても、旅行者がホテルを選ぶ際の重要な情報の一つとして、その価値を活かしながら、今後のエアトリ旅行事業の成長につなげていきたいと考えています。
取材を終えて
今回の取材を通して改めて感じたのは、旅行者にとってクチコミは「宿泊施設を比較するための情報」であると同時に、「実際に泊まったときの体験をイメージするための情報」でもあるということです。
写真や設備、料金などの情報だけでは分からない、実際に宿泊した人だからこそ分かる感想や評価は、ホテル選びにおいて重要な判断材料になります。
そうした旅行者の声を、より見やすく、分かりやすく届けていくことは、宿泊施設と旅行者の双方にとって価値のある取り組みだと感じました。
今後、旅行者がどのような情報を求め、それをどのように予約の意思決定につなげていくのか。クチコミデータの活用が、これからの旅行予約サービスにどのような変化をもたらしていくのか、引き続き注目していきたいと思います。


